収集されたごみは、プラットホームにあるごみ投入扉からごみピットへ投入されます。プラットホームの出入口のエアカーテンやスライド式自動扉等によって外部に臭気がもれるのを防いでいます。

ごみピットには約１週間分のごみをためることができます。ためられたごみは、自動運転のごみクレーンにより焼却炉に投入されます。クレーンは最大で5tのごみを掴むことができます。

工場内の各設備の運転操作と監視を24時間自動で行います。各設備から制御用コンピュータに常時送られる情報や監視カメラの映像で、工場内各所の運転状況を把握します。

1日114tのごみを焼却できる焼却炉が2炉あります。炉内では850度以上の高温で燃やすことで、ごみを完全燃焼させるとともに、ダイオキシン類等の有害物質の発生を抑えます。

ごみを燃やして発生した熱をボイラに送り、水を加熱して高圧蒸気を発生させます。蒸気タービンの羽根を高圧蒸気で回し、発電機を動かして発電します。定格発電量は５,１９０kWです。

ろ過式集じん器では、排ガスに消石灰と活性炭を吹き込み、化学反応させて、ダイオキシン類、塩化水素、硫黄酸化物、水銀などの有害物質をろ布と呼ばれるフィルタで集めます。

ろ過式集じん機で集めた飛灰を循環させ、未反応の消石灰を再利用します。これまで捨てていた未反応の消石灰を有効活用し、消石灰の使用量を削減するとともに飛灰の発生量を抑制します。

脱硝反応塔では、排ガスに気化させたアンモニア水を吹きかけて触媒を通すことで、窒素酸化物を環境に影響のない窒素と水に分解することで除去しています。

ろ過式集じん器や脱硝反応塔で処理された排ガスは、高さ85mの煙突から排出されます。排ガスに含まれる有害物質濃度は、全国トップレベルの厳しい基準値をクリアしています。